東京女子医科大学看護学会The Nursing Research Colloqulum of Tokyo Women’s
Medical University

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学術集会meeting

東京女子医科大学看護学会第21回学術集会のご報告と御礼

東京女子医科大学看護学会第21回学術集会
大会長 濱田由紀

 10 月4日(土)に弥生記念講堂で開催されました東京女子医会大学看護学会第21回学術集会にご参加いただき、またご支援を賜り、誠にありがとうございました。当日は市民参加の方を含め280名を超える皆様にご参加いただき、大変盛況のうちに会を終えることができました。参加者の皆さま、演者の方々、研究発表者の方々、座長の方々、企画委員、実行委員、ボランテイア、広告・ご寄付等でご支援くださいました企業様、東京女子医科大学看護系同窓会様など、学会運営を支えてくださったすべての皆様に、心より御礼申し上げます。
 本学術集会は「対話で拓く現代のリアルなケアの価値」をテーマとして、現代という不確かで不安定な時代を生きる私たちがリアルに感じられるケアとは何か、それをどのように広げることができるかを考える機会といたしました。大会長講演では、精神的困難を経験した人々のピアサポートの研究をご紹介し、対話というケアの価値についてお話しました。教育講演では、哲学者の近内悠太氏が、さまざまな書籍やエピソードをもとにケアとはどのような営みであるのかをわかりやすく、熱く語られ、先生のお話にとても引きこまれました。特別講演では、公認OriHimeパイロットのゆきさんに、遠く離れた北海道から、ロボットOriHimeを通じて世界とつながって活動するご自身の経験をお話いただきました。交流集会では「ケアが光る魅力ある職場づくり―新生女子医大でのチャレンジ」をテーマに、まず東京女子医科大学看護学部4年生の安藤美穏氏、金田莉彩氏、小山礼奈氏、中山瑚都氏と教員の駒形朋子氏から、こんな病院に就職したいというリアルな声がアンケートをもとに報告されました。その後、東京女子医科大学病院の看護師長山田香代氏から病棟でそれぞれの看護師が実践しているケアを語る会について、人事部人事課看護職雇用推進室の廣瀬由希子氏から雇用対策で伝えている東京女子医大の看護の魅力について、医療安全推進部の宮崎歌津枝氏は患者と看護師の立場からみた看護の力について、お話しくださいました。ポスター発表では、学生による7演題、看護師による11演題が、2会場で発表されました。各領域での看護の特徴や創意工夫と、学生による卒業論文の成果が発表され、臨床の看護師と学生等の参加者がともに交流し学ぶ、大変貴重な場となりました。シンポジウムでは、柏﨑郁子氏(東京女子医科大学看護学部)、内田朋子氏(東京女子医科大学附属足立医療センター)、浅田若奈氏(生き延びるためのプロムナード実行委員会)、宮坂誠氏(社会福祉法人豊島区民社会福祉協議会)にご登壇いただき、「対話を通してケアの場を広げよう」をテーマに、それぞれの場で現代の社会的課題にむけて取り組まれているケアについてお話いただきました。
 本学術集会を通じて、皆様が、現代という時代にリアルに感じられるケアとは何かを考え、看護という仕事の魅力と社会的価値やそれぞれの人生におけるケアという営みの価値を実感し、未来に向けて新たなケアやケアの場を創造する機会に少しでもなることができましたら幸いです。第21回学術集会を盛り上げていただきました全ての皆さまに、心より御礼申し上げます。

大会長講演:濱田由紀氏

 

特別講演:ロボットOriHime(公認OriHimeパイロットゆき氏)と座長の山内典子氏