東京女子医科大学看護学会The Nursing Research Colloqulum of Tokyo Women’s
Medical University

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学術集会meeting

第14回学術集会ご参加へのお礼

 「コミュニケーション・アプローチ -語り、聴き、共有する」という大会テーマのもと、本学会第14回学術集会を10月6日(土)に弥生記念講堂にて開催いたしました。
 今回は、企業等からの広告や寄付、大学本部からの助成金、それに役員数などが、例年に比べて極めて少ないなかでの開催でした。しかし、学内外から330名もの参加者にお集まりいただき、盛会となりました。卒業生をはじめとする参加者からの質問や発言もたびたび見られ、「参加者によって支えられる学術集会」という理想に、一歩近づけたと考えます。
 まず、日沼千尋学会理事長による開会の辞と、吉岡俊正学長によるご挨拶から始まり、その後の大会長講演では、患者―看護師間やスタッフ―管理職間でのコミュニケーションを通して、「臨床の場で共有してもらいたいこと」を、社会科学の視点から整理してお話しました。続く一般演題では、学生、教員、スタッフ等により、口頭3題とポスター3題の研究発表が行われました。午後は、心療内科医であり、臨床心理士でもある中川晶氏に、「こころが軽くなる物語」について、ご自身の臨床経験や研究成果に基づき、お話しいただきました。その後の体験学習ワークショップでは、中川氏による「ナラティヴ・クエッショニング」と、本学教員の小山達也・飯塚あつ子両氏による「対人関係で活かすアサーション」との2企画が、同時進行で開催されました。最後のシンポジウム「看護を語り、聴き、共有する」では、看護学生の小野寺彩乃氏、看護教員の見城道子氏、看護スタッフの菊池章子氏、看護師長の大熊あとよ氏の4名が、それぞれの立場から看護を語り、互いに学び合う貴重な機会となりました。
 なお、今回は大会長が頭脳役、企画委員が神経役、実行委員・ボラティアが筋肉役という「上意下達のピラミッド組織」ではなく、現場に権限移譲して任せる「逆さまのピラミッド」で運営し、大会長は後方支援するのみでした。そのために、従来の「運営マニュアル」も「運営ガイドライン」に名称を変更し、順守することを求めず、現場の判断で超えられるようにしました。
 さらに、「学術集会は互いに学び合う場」という考えのもと、今回は案内・接待を専らとする役割を廃止し、「スーツもしくはそれに準じる」というドレスコードも削除しました。しかし、ホスピタリティーは忘れることなく、受付開始から開会までの30分間、大会長が講堂入口に立ち、参加者の皆さまをお出迎えしました。
 最後に、本学術集会を開催するにあたり、多くの企業・個人、関係者、実行委員・ボランティアの皆様に、ご支援・ご協力・ご尽力いただきました。この場を借りて、心より感謝申し上げます。

第14回学術集会長 諏訪茂樹
企画委員一同