東京女子医科大学看護学会The Nursing Research Colloqulum of Tokyo Women’s
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第17回学術集会ご参加へのお礼

17回学術集会長 坂本倫美

 令和3年10月2日(土)、台風も過ぎさわやかな秋晴れの下、第17回東京女子医科大学看護学会学術集会をオンラインで開催し約280名の学会員の皆様にご参加いただきました。テーマは「命と暮らしを支える看護師を育てよう」です。今、看護師に求められる役割は、病気の患者さんの命を救い守ることから、病気や介護になることを予防すること、病気や障害と共に生きていく人々の暮らしを支えることまで拡大してきていると感じています。
 大会長講演では、看護専門学校の歴史を知っていただきたく、「看護専門学校90年の変遷と看護専門学校生の育成」についてお話しさせていただきました。
 特別講演1では岸先生より「人間関係における大切なもの~価値感受性への共感について~」というテーマで、関係性を結ぶためには子供の持っている価値感受性を受け入れ相手の状態まで下りていく事が大切であり、そういった意味で教育も看護も大きな共通点を有するとのことでした。日々の実践の中で確実にしていきたいと思いました。
 特別講演2では、三舟先生から「浦島説話に見える不老不死へのあこがれ」と題し浦島太郎の昔話しをルーツから楽しく解説してくださり、笑いの絶えない講演会となりました。争いや病気により長生きできなかった時代では「不老不死」の日々にあこがれを持っていたようです。現代は、人生100年時代を迎え、幸せな長寿とは何かを考えさせられる講演でした。

    

              【写真:特別講演の様子】

 シンポジウム1「命と暮らしを支える看護師を育てる」では、本校の卒業5年目の本院看護師佐川さんの成長の軌跡、八千代医療センター森住さんからはクリニカルコーチとしての看護師の育成について、帝京大学の石舘教授には基礎教育の立場からお話しいただき、教育の工夫や考え方について色々な芽をいただきました。シンポジウム2「命と暮らしを支える私の実践」では、COVID-19禍における実践を東医療センター救急看護認定看護師赤池さん、東医療センターCOVID病棟看護師茂田さん、かもめ訪問看護ステーション羽田所長から語っていただきました。今コロナ禍での真摯な看護実践を知ることができ感動いたしました。最後にユニバーサルかぎ針《あみーちえ》の平田のぶ子さんより、病気や加齢、障害のために手先が不自由になった方でも、編み物ができる補助具の開発とそれを使って自分の好きなことを仲間と笑顔で楽しみ、社会と繋がっているご紹介がありました。まさに病気や障害を持つ人の暮らしだけでなく質を支える活動であると思いました。
 一般演題は、13題の演題をオンデマンドで配信し、視聴者がコメントを送って双方向性のやり取りができるようにいたしましたが、やはり参加者との活発な質疑応答をライブで聞けるのが学会の良さであると思いました。
 この度の学会の開催にあたり、多くのご寄付やご支援を賜りました関係者の皆様に深く感謝申し上げます。