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東京女子医科大学看護学会第19回学術集会のご報告と御礼

東京女子医科大学看護学会第19回学術集会
大会長 青木雅子

 2023年10月7日(土)に開催されました東京女子医科大学看護学会第19回学術集会にご参加いただき、格別のご支援を賜り、誠にありがとうございました。第19回はオンラインで開催され270名を上まわる皆様にご参加いただき、画面の境界を越えるような活気を帯びる学術集会になったように思います。
 参加者の皆様、講演・セミナーの講師の方々、シンポジストの方々、研究発表者の方々、座長の方々、企画委員、実行委員、学会運営を支えてくださった方々、全ての皆様に、深く感謝申し上げます。
 本学術集会は「ヘルスケアを拓くアートの可能性」をテーマに、「看護はサイエンスでありアートである」の「アート」をキーワードとし、ケアにおけるアートを創造的思考で捉えようと考えました。アートは、主観的解釈を伴いながら、人間が創り出す対象者との相互主観的関わりによるアプローチをとり、対象者のウェルビーイングに向けて創り出す創造力があるように思われるからです。
 ケアにおけるアートの創造性やヘルスケアとの関係性についての会長講演に続いて、基調講演では、英文学者の小川公代先生に、表現活動全般に内在する様々な力、アートや文学による人間の生や人間関係の捉え方などを講演いただきました。世界文学をケアで読み解くという、フェミニズムからカサンドラへ、更にケアへとつながる展開に、改めての新発見とケアの意味の深化を覚えました。


大会長講演(座長の次期大会長吉武久美子氏と)


基調講演(小川公代氏と座長守屋治代氏)

 教育講演では、村上史明先生より、医療空間に開発した分野;メディアアートとヘルスケアとの融合、デザイン思考による実践的創造的ケアを講演いただき、ヘルスケアの新しい世界に踏み出したようでした。セミナーでは、大島由起雄先生より、インターネットによる新しい繋がりやアートを通した社会的価値の創出活動をご紹介いただきました。シンポジウムでは、北野進先生、稲野辺奈緒子先生、権守礼美先生とファシリティドッグのマサくんもご登壇いただき、アートに満ちたケアを育て・拓くことに向けて、更には人間的活動とAIとの関連にも拡大する討議になりました。研究発表は、学生も臨床実践家も教員も発表くださり、多くの成果から実践への示唆や研究意欲が湧く有意義なセッションでした。


教育講演(村上史明氏と)


セミナー講演(大島由起雄氏と座長小川久貴子氏)

シンポジウムの対談の様子
座長(守屋治代氏、山田咲樹子氏)とシンポジスト(左上:権守礼美氏、左下:北野進氏、右下:稲野辺奈緒子氏)

 本学術集会では、ケアに潜みながら創造の基盤にある「アート」の概念をあらゆるベクトルに深め広げられたのではないかと思います。とはいっても「アート」はケア実践者の理念や看護観によって、どのようにも反映され活かされていくと考えられます。だからこそ、アートの心を滋養することも意識していきたいと思うところです。
 学術集会のテーマが具現化される実感も湧き上がったのではないでしょうか。皆様の創造性や知的好奇心を喚起し、ケアを更に拓くきっかけにつながれば幸いです。
 第19回学術集会を素晴らしく盛り上げていただいた全ての皆様に、心より御礼を申し上げます。